詩的になれない冬の海【Day3】

天気も良かったので久々の海です。

「人気のない冬の海」というと何やらロマンチックですが、
犬を連れているとなかなかロマンにも浸れませんね。

魚の死骸の匂いを嗅ごうとするのを喰いとめたり、
ふいにもよおすウンコを拾ったり、
おそらく冷たいであろう水に入るのを回避したり、
ていうかボールやんねぇの？の目線から逃げてみたり。
結局やるんだけどボールは。

犬の散歩とは優雅に見えて、とても散文的なものなのです。

これが恋をしたばかりの若いカップルだったら違います。
凍える風も、潮でベタベタとする肌も気にならないはず。
二人の世界はどこにいたってロマンチック。
犬飼いはそんな二人を横目で眺めながら、今日も元気にウンコを拾うのです。

もし恋人と居て砂だらけのジーンズが疎ましくなったら、
それは大人の階段を一歩登った証しかもしれませんね。


ちょっとは海に入りたいんですけど。

早く暖かくなって泳がせたいなー。


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